―本誌ライターの小山内さんによる、コラム「オタク学」。「オタク的な分野×社会学」というテーマのコラムです。―
ガノタ(ガンダムオタク)の女性と付き合っている男性が、プロポーズにガンダムの名台詞を上手く使えないか、と2ちゃんねる上で質問しているスレッドが「ガノタの彼女にプロポーズしたいんだがいいセリフ考えてくれ|ガンダム速報」(参考リンク参照)で取り上げられている。(TOP画像は「ガノタの彼女にプロポーズしたいんだがいいセリフ考えてくれ|ガンダム速報」より引用)
どんな名台詞がモチーフにされたのだろうか。
ガンダムシリーズには名台詞、というかネットなどで定番となっている文句が多いため、様々なアイデアが出されている。最近の作品からだと『機動戦士ガンダム00』のパロディで
「俺がお前のガンダムだ」
というものが提案された。
ちなみに元ネタは主人公・刹那(画像は「キャラクター紹介-CHARACTER-|劇場版 機動戦士ガンダム00-A wakening of the Trailblazer-」より引用)の
「俺がガンダムだ」
という迷台詞であり、この台詞自体は何が言いたいのかさっぱりわからないのだが、とにかくインパクトは強い。
■ 相手の女性が「どのシリーズを好きか」に注意! 特に『SEED』は慎重に
スレッド内でも指摘されているが、口説きたい相手が重度のガノタだったとしても、「ガンダムのどのシリーズが好きか」でとるべき選択肢は大きく変わってくる。
特に「21世紀のガンダム」と言われる『機動戦士ガンダムSEED』シリーズは、熱烈なファンが多いと同時に、アンチも多い。
スレ主の彼女は「ターンエー、X、00」とかなり渋い好みのようなので、「ガンダムを知らない女性アニメ視聴者」をターゲットにした「SEED」から台詞を持ってくるのは避けるのが賢明だろう。
■ガノタのアラサーキャリアウーマンの恋を描く『ガンオタの女』
ガンダム専門誌『月刊ガンダムエース』に近年連載されていた、左菱虚秋さんの『ガンオタの女』という漫画がある。
ヒロインは大手商社に勤め、人よりも「通常の三倍」仕事が出来るキャリアウーマン。容姿端麗のため言いよる男性も多かったが、彼女が重度のガノタ(といっても主人公アムロではなく、敵役のシャアの大ファン)であったことから、今まで恋愛が上手くいった試しが無かった。そんな彼女を中心に、ガンダムキャラをモデルにした男女が織り成すちょいラブコメ風味のギャグ漫画である。
『ガンダムエース』連載漫画は多くが、アニメでは語られなかったガンダム世界のアナザーストーリーを描くものだ。当然作中ではモビルスーツ同士の戦闘シーンが多く、現代日本のオフィスが舞台の『ガンオタの女』は異色な作品だった。しかし他作品とのギャップがウケたこともあって、連載中は独特の存在感を発揮し、コアなファンを取り込みつつ、単行本全三巻で完結した。
ガノタ女性を口説く男性には必読の書であることは間違いないだろう。
※画像:(http://blog.livedoor.jp/gundam2ch/archives/51762578.html)、(http://www.gundam00.net/character/01.html)、Amazon
(小山内)
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(参考リンク)
ガノタの彼女にプロポーズしたいんだがいいセリフ考えてくれ
小山内 聡(おさない そう)
漫画とアニメとゲームが好きで軍事オタクの文系大学生。趣味はノンフィクションを読むこと。はてなダイアリー『日の丸海賊団』で書評を書いています。
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